冬の星座

冬の幻想郷、人間の里近くで―――。

ミスティア「木枯らし途絶え〜て、冴ゆる空よりぃ〜♪」
慧音   「地上に降り敷く、奇しき光よ♪」
ミスティア「わわっ、あんたはワーハクタク!!」
慧音   「まあまあ、そう構えるな。今日はそなたの邪魔をしに来た訳ではない。
      そなただって、人間にちょっかいを出すために歌っている訳ではないのだろう?」

ミスティア「え〜。信用できないな〜。
      でも、今は確かに人間は関係ないよ。こんなに綺麗な夜空を見れば、誰だって歌いたくなるものよ」

慧音   「全くだな。それにしても冬の星座か……。
      ロックばかりじゃあないのだな」

ミスティア「古今東西なんだって歌うわよ〜」
慧音   「この歌はそもそも――。……ふっ、美しいものに言説は不要だな」
ミスティア「そうよねぇ。堅物の半獣にしては良い事言うじゃない」
慧音   「遙かな時を超えて届く星の光、この世界や自分の存在がちっぽけに感じられるな」
ミスティア「流るる銀河〜、オ〜リオン舞い立ちぃ♪」
慧音   「聞いちゃいないか」
二人   「――無窮を指さす北斗の針と、煌めき揺れつ〜つ、星座は巡る〜♪」


者皆憩える静寂の中に煌めき揺れつつ星座は巡る



慧音   「嗚呼、ずっとこうしていられれば………」
ミスティア「あっ、流れ星!!」
      「来年も楽しい年になりますようにっ。ずっとみんなで楽しく過ごせればいいねぇ」
慧音   「ああ、そうだな」

もうすぐ幻想郷にも新しい年が来る、
きっと今年より良い年になる、皆が幸せになれる年に……。
そんな慧音の願いは、叶うのだろうか。

ねー、けーねは何をお願いしたの?



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