玉兎 | 傳玄の擬天問に云ふ 兎薬を月間に擣く 安んぞ道ふに足らんやと 楚辞に夜光死すれば則ち又育す とあれば、則ち是不死の薬ならんか |
狂気の月の兎こと、鈴仙・優曇華院・イナバ嬢です。
怪しさ満載なように思えるのは私だけでしょうか。耳とか取り外しできそうだし。
優曇華院が月の兎で、月が人間に侵略されて逃げてきて云々というのは、
本当のところ、彼女一人の妄想ではないかと密かに思っていました。
なにしろ、生い立ちは自己申告ですし、月から使者が来るとかの波動を受けたという話も電波っぽいですよねえ。
使者は結局来なかった節もあるし、幻想郷が結界内なことを利用した狂言じゃないかって。
そう、むしろ狂気は己じゃないかってね。
ああ、でもどうやら違ったみたいです。
でも、絵柄は至って真面目です。お前誰だよって顔をしてますが。
あんまり関係ないですが、優曇華というと私にはまず古典落語の「花見の仇討ち」が思い浮かびます。
「ここで会うたが盲亀の浮木優曇華の花」ってえやつです。名人の噺はいいですなあ。
ところで、中国でも日本でも月には兎が住んでいると想像されてきました。
(月には他にも蟾蜍や桂男がいるらしい)
何かを搗いているのも同じです。中国では薬、日本では餅ですが。
ただ、元は漢字の意味の取り違えから来たとか。本来月に棲んでいたのは蟾蜍だったようです。
五行説から読み解く説もあるようですが、理が勝って後付っぽいです。
そういえば五行で考えると狐は兎に弱いとか、永夜抄の五面では八雲藍はさぞたいへんだったことか……。